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被爆体験について 
清井 敏秀(きよい としひで) 
性別 男性  被爆時年齢 12歳 
被爆地(被爆区分) 広島(入市被爆)  執筆年 1995年 
被爆場所  
被爆時職業  
被爆時所属  
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 
私は原爆炸裂時は爆心地より約一四・五キロメートル離れた可部国民学校にいたので直接被爆しませんでした。が自宅が広島市内にあったので当日(八月六日)歩いて市内に入り、相生橋を渡って爆心地の辺を通っています。
 
その時に見た地獄をいくつか書きます。
(一)被爆の明くる日(八月七日)、半裸体の人々のやけどで皮膚がずるずるになっている処に何か白いものが動いている。近づいて見るとそれはなんとうじ虫だった。何十匹かのうじ虫が生きている人の身体じゅうをはい廻っている。それでも本人は気にもしていない。否、気にしないのではなく、その気力もない程に放心状態になっているのだ……

(二)もう自力では動く事が出来なくなった被爆した人が焼跡の中で倒れていて、弱々しい声をしぼり出す様に
「水くださーい」「兵隊さん助けて下さーい」
その声を現在でも想い出す事が出来る。

(三)広島は川の多い街だが、その川の中に真白になった死体がいくつもいくつも浮いている。何故あんなに沢山の真白な死体が浮いているのだろうと不思議だった。
 
恐らく身体が熱くて川に飛び込みそして力つきて死んだのだろう。

その他、兵隊さんが並んだまゝ倒れて死んでいる。そして鼻がなくなって血だらけになっている。

馬が仰向けに死んでいて、腹がさけて内臓がとび出ている。
 
炭の様に真黒こげになった死体等々…… 

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