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被爆体験について 
石井 忠顕(いしい ただあき) 
性別 男性  被爆時年齢 18歳 
被爆地(被爆区分) 広島  執筆年 1995年 
被爆場所  
被爆時職業 軍人・軍属 
被爆時所属  
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 
ピカドンの一発によって焦熱地獄と化した現場は五〇年の歳月をへても己の心眼に鮮明に焼き付いてはなれず惨状は今以て語るにはあまりにも悲しく書くには死者を冒涜するに偲びつペンが走りません。
 
只八月六日午后三時頃の炎熱下に自分の背中で兵隊さん寒いよとの一言のみで息たえし少年のお腹の皮が自分の背にぺったり付いたのをつい昨日の様な気がするのです。幾百幾千の死者に一輪の花、一滴の水も与える事も出来ず只ぼうぜんたる救護活動の数日、数週間は夢の如し。 

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