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被爆体験について 
赤沼 昭治(あかぬま しょうじ) 
性別 男性  被爆時年齢 18歳 
被爆地(被爆区分) 広島(入市被爆)  執筆年 1995年 
被爆場所  
被爆時職業 軍人・軍属 
被爆時所属  
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 

私は志願兵として入隊しておりました。

当日は広島市の近くにおりまして、凄い光と共に音とあのきのこ雲がムクムクと出来てゆくのを不思議な気持ちで見上げておりました。

翌日命令で川を渡って広島市内に入り目を覆いたくなるような真黒に焦げた死体を一個所に集めて焼きました。

その時は夢中で死体の焼けてゆく臭いとか気持ちが悪いとかは全然記憶にないんです。

軍隊での命令は絶対的で感情はなく只ひたすら死体が灰になってゆく手伝いをしました。

焼けた広場に亡くなられた方々の死体を山のように積み上げて油をかけて燃やしたのです。その場所が片付けられると次の場所に移動して同じことを繰り返していました。

終戦で故郷の帰ってからもあの時の被爆されて去ってゆかれた方々のそれぞれの瞬間的な形、姿が目に浮かんでだんだん恐しい気持が湧いて来ました。

実際に体験した人が何年かするといなくなってこの恐ろしさも薄らいでいって他人ごとみたいに思われるのは怖い気が致します。

実験する国の人は自分はそういう体験をしないと思うから出来るのであって・・・

もしかして被爆者になってからでは遅いのです。

本当にやめて頂きたいのです。

 

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