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被爆体験について 
伊藤 光子(いとう みつこ) 
性別 女性  被爆時年齢 2歳 
被爆地(被爆区分) 長崎  執筆年 1995年 
被爆場所  
被爆時職業 乳幼児  
被爆時所属  
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 
私が被爆を受けたのは満二才ですから記憶にはありません。高校を卒業するまでは長崎県に住んでおりましたので、友人知人と廻りには被爆を受けた人達が多くいましたので特に気にもならず学生時代を過しておりました。

卒業をして上京(東京)し就職をし、職場で友人達との語らいの中、私は何のためらいもなく被爆者である事を名乗ってしまいました。その時の廻りの人達の何とも言えない雰囲気。言葉では言えない。言ってはいけない事を言ってしまった後悔。当時(二三才)だった。結婚前でした。この時ほど原爆を戦争を憎んだ事はありませんでした。この時から自分が被爆者である事を他人に言ってはいけないと思いました。

昭和四五年、現在の夫と縁あって結婚しましたが自分が被爆者である事をいわなければとの思いで非常に悩みました。でも理解ある夫に出合う事が出来幸福な結婚生活を送る事が出来ましたが、私と同様若い世代の方自分が被爆者である事を家族にも知らせていない方がいる現実。本当に情けなく腹立たしく思います。

被爆者は体だけではありません。心に大きな大きな傷をかかえながら過している事を理解して頂きたいと思います。
  

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