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被爆体験について 
松林 フミ子(まつばやし ふみこ) 
性別 女性  被爆時年齢 12歳 
被爆地(被爆区分) 長崎(直接被爆)  執筆年 1995年 
被爆場所 勝山国民学校(長崎市勝山町[現:長崎市勝山町]) 
被爆時職業  
被爆時所属  
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 
当時の事を思ひ出す事は忘れたい忘れ様と何十年も心の中で思ひ続けて来たのですが今日此頃は忘れてはいけないのだと思ふ様になりました。

ほんとに一瞬の事です。前ぶれもなく心も体もどこかえふっとびました。私のおぼえているのは、ピカーッだけです。何百ワットか何万ボルトか言い現すことは出来ませんが強烈なピカーッでした。その儘気を失なったと思われます。何十分か、何時間かさだかではありませんが気がついたときは見た事もない風景、廻りの様子、自分がどこにいるのかさえわからなくなっていました。

友人三人で勝山小学校前の道路を歩いていた時の事でしたので気が付いた時は私一人でした。廻りを見廻して友人をさがしました。爆風に飛ばされたのでせう。だいぶはなれた所に友人がたおれていました。ゆり起してその友人は気が付いてくれましたがもう一人の友人はその儘死んでいました。

それからは、どうしたのかはっきり思ひ出せません。やっとの思ひで寄宿舎にたどりついた事です。気がついてくれた友人も、一ヶ月あまりでなくなってしまいました。生残ったのは私だけです。その事があまりにもショックで思ひ出す事がいやだったのです。私がさそって三人連れであの時間、あの道をあるいていたのですから・・・・・
  

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