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被爆について思うこと 
匿名(とくめい) 
性別 男性  被爆時年齢 13歳 
被爆地(被爆区分) 長崎(直接被爆)  執筆年 2005年 
被爆場所  
被爆時職業 生徒・学生 
被爆時所属 中学校1年生 
所蔵館 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館 
中学一年生登校中でした。上空の敵機(B29)が消えて間もなく、港の入口より黒い箱を吊り降げたパラシュートが三個、目の前をゆっくり、スイースイーと流れて行くのを目で追って居ました。首を右へいっぱいに曲げた頃、サイレン、早鐘が鳴り出したのでもう帰ろうと、首を元に戻した瞬間、もの凄い熱風と閃光で倒れ私は右の頬と首を押へて逃げ廻ったのです。

その后私は言葉にわ表現出来ないやうな経験をし、地獄を見て来ました。私の顔面は白いガーゼで半分になったり三分の一になったり、やっと取れたのが一〇年後です。そして総て忘れ去り頬の傷も小さくなった一〇年~一五年経った頃、突然何の予告も前触れもなく、右の頬と首の部分に異常を感じ鏡を見ると頬が腫れて、童話に出て来るコブトリ爺さんが居ました。これが自分と気が付くと愕然としました。

それも過ぎ去り忘れた一〇年~一五年経った頃又、又又、と四個目が、今から一一年前です。五個目がそろそろ表れる頃かと恐々として居るこの頃です。私の青春時代はメチャメチャです。大勢の被爆者の方々も同じ体験をした方々が沢山いらっしゃるでせう。心痛です。

先日のTVニュースで国会議員の先生達が団体で靖国神社に参拝して居る様子は黒い服を軍服に変へると昔見たニュース映画の姿顔が全く同じです。(戦争を好きな連中です)脳裏に浮んで来ます。

恐らく又、強烈な核戦争になりあの先生達の孫、曾孫達が中学一年生の頃、強烈な閃光と熱風の洗礼を受けるでせう。私の夢想でありますやうに。永遠の平和を祈念致します。
  

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